ひさです。今日は事件ではなく、事件の数の話です。
売ってきた会社がどんな会社か、調べる方法はありますか。ネットの口コミは当てにならなくて。

あります。口コミではなく、行政の記録です。国が毎年、処分の件数を公表していて、処分そのものも検索できます。まず、数から。
国の数字(令和6年度)
国土交通省が公表している「宅地建物取引業法の施行状況調査」の令和6年度分です(2026年9月21日に確認)。
| 項目 | 件数 |
|---|---|
| 宅地建物取引業者の数(年度末) | 132,291業者(大臣免許3,158・知事免許129,133) |
| 監督処分の合計 | 147件 |
| うち 免許取消 | 99件 |
| うち 業務停止 | 16件 |
| うち 指示 | 32件 |
| 行政指導 | 592件 |
処分147件のうち、免許取消が99件と一番多い。取消は最も重い処分ですが、廃業や連絡が取れなくなった会社の免許を整理する場合も含まれるので、「99社が悪質だった」とは読めません。読めるのは、行政が何かしらの判断をした会社が、年に147社あるという事実です。行政指導の592件は処分の手前で、これは公開の対象になりません。
処分は、誰でも引ける
国土交通省の「ネガティブ情報等検索システム」に、宅建業者への処分(指示・業務停止・免許取消)が載っています。無料で、登録も要りません。載っている期間は最近5年分です。
会社名か免許番号を入れて、出てくれば処分あり。出てこなければ、少なくとも最近5年に処分はありません。検索欄は全角で入れてください。半角だと、処分がある会社でも0件と出ることがあります。私はこれで一度、見落としかけました。
出てきたときに、見るところ
処分が出てきたら、見るのは3つです。処分の種類(指示か、業務停止か、取消か)。処分の理由。そして、いつの処分か。あなたが買った時期と重なっていれば、あなたの契約もその理由に当たっていた可能性がある。重要事項説明の不備や、勧誘の仕方が理由になっていることが多い。
出てこなかったときの読み方
処分が無いことは、問題が無いことと同じではありません。行政指導の592件は公開されず、処分の公開は5年で消えます。社名を変えて別会社にしている例もある。だから、処分検索は「やばい会社の見分け方」に書いた5つの確かめ方のうちの1つ目であって、全部ではありません。
この数字を、売る側がどう使うか
買い手は、あなたの部屋を「誰から買った部屋か」では見ません。家賃と評価で見ます。だから処分の有無が売値に直接効くことは少ない。
それでも調べる理由
処分の理由が「重要事項の説明不足」なら、あなたの契約書にも説明されていない条項(家賃改定・解約・原状回復の負担)があるかもしれない。売るときは、その条項を買い手に説明する側に回ります。先に自分で読んでおくと、売るときに慌てません。処分が無く、契約書も読めていて、数字が回っている部屋なら、持つ選択は成り立ちます。
今日やること
4番まで終わったら、トップの金利上昇シミュレーターで自分の数字を出しておいてください。契約書の読み方で止まったら、下のどれかで。写真を送ってもらえれば、条項を一緒に読みます。
数字を見てから、決めてください。
売れ、とも持て、とも私は言えます。仲介業者ではないからです。出口は3つ用意してあります。
*件数は国土交通省「令和6年度宅地建物取引業法の施行状況調査結果」(令和7年10月3日発表)にもとづきます。特定の会社を指すものではありません。個別の物件の価格を示すものではなく、売却の査定・媒介は免許を持つ不動産会社が行います。*