ひさです。今日は、通知が来る前に知っておく話です。
「金利が上がるらしい」というニュースは多い。でも、あなたの返済が実際にいくら変わるかは、ニュースではなく、銀行から届く通知と、契約書の条項で決まります。その読み方を書きます。
変動金利は、何に連動しているか
投資用ローンの変動金利は、多くの場合「短期プライムレート」(銀行が優良企業に1年未満で貸すときの金利)を基準に決まっています。契約書にはこう書いてある。
基準金利(短期プライムレート+◯%)から、優遇幅◯%を引いた金利
日本銀行の政策金利が上がると、銀行は短期プライムレートを上げ、それに連動してあなたの基準金利が上がる。この順番です。政策金利が動いてから、あなたの返済に届くまでに、数か月かかります。
ここで書く仕組みは一般的なもの
あなたの金利がいま何%で、次にいつ見直されるかは、契約書と返済予定表が正です。政策金利の現在の数値も、この記事では書きません(時点で変わるため)。
見直しは「年2回」が多い
変動金利の見直しは、4月1日と10月1日を基準日にする銀行が多く、その基準日の金利が、翌月以降の返済に適用されます。だから「日銀が利上げした」というニュースの後、返済額がすぐ変わらなくても、次の基準日で変わる。通知はその前後に届きます。
通知で見る3か所
銀行から「金利変更のお知らせ」が届いたら、見るのは3か所です。
| 見るところ | 何が分かるか |
|---|---|
| 新しい適用金利 | いくつからいくつになったか(例: 2.4% → 2.9%) |
| 新しい毎月の返済額 | いつの返済分から、いくらになるか |
| 残りの期間と残債 | 返済額が組み直された前提 |
3つ目が抜けている通知もあります。そのときは返済予定表を取り寄せてください。
投資用ローンに「5年ルール」「125%ルール」は無いことが多い
自宅の住宅ローンの変動金利には、よく2つの仕組みが付いています。5年ルールは、金利が上がっても5年間は毎月の返済額を変えない。125%ルールは、6年目に返済額を見直すときも、前の125%までしか上げない。
安心に見える仕組みですが、投資用ローンには付いていないことが多い。理由は単純で、投資用は「事業性の融資」として扱われ、金利が上がった分はそのまま返済額に反映する契約が普通だからです。「住宅ローンは5年は変わらないと聞いた」を投資用に当てはめると、見積もりを間違えます。

逆に、もし5年ルールが付いている契約なら、返済額は変わらないが、返済のうち利息の割合が増えて、元金の減り方が鈍ります。減らなくなるのではなく、減る速さが落ちる。どちらの契約かで、備え方が変わる。
数字で見ると、こうなる
トップのシミュレーターの初期条件(残高2,500万円・金利2.4%・残り25年。これは計算例で、代表的な金利という意味ではありません)で、金利が今すぐ+1.0ポイント、10年後にさらに+1.0ポイント上がった場合の毎月の返済です。
元利均等で、金利が上がった時点の残債を元の満期までの残り期間で組み直す型の理論値です(10年後の再計算は120回返済後の残債から)。自分の残高・金利・残り年数に置き換えると、シミュレーターがそのまま計算します。
今日やること(契約書で確かめる3点)
3つが分かったら、次の基準日の前に「返済額がいくらになるか」を自分で出せます。トップの金利上昇シミュレーターに入れれば、増え方はすぐ出る。金利が上がる前と後では、買い手が出せる値段も変わります(買い手の返済も増えるため)。持つか売るかは、その数字を見てから。通知の読み方で迷ったら、下のどれかで写真を見せてください。
数字を見てから、決めてください。
売れ、とも持て、とも私は言えます。仲介業者ではないからです。出口は3つ用意してあります。
*金利の仕組みは一般的な説明です。適用金利・見直し時期・返済額は、契約書と金融機関の通知が正です。数字は元利均等返済の計算式による理論値で、個別の物件の価格を示すものではありません。*