ひさです。今日は、買ってしまった後の人向けの話です。
自分を担当した会社は、やばい会社だったんでしょうか。

社名の一覧で答えるサイトは多い。私はここでは社名を出しません。代わりに、誰でも自分で確かめられる5つの方法を書きます。確かめた結果は、売るときの材料になる。
1. 国土交通省の処分検索で、免許番号を引く
不動産会社(宅地建物取引業者)は免許番号を持っています。契約書・重要事項説明書・会社のサイトの一番下に「東京都知事(3)第◯◯◯◯◯号」のように書いてある。
国土交通省の「ネガティブ情報等検索システム」で、この番号か社名を入れると、過去の行政処分(指示・業務停止・免許取消)が出ます。無料で、即時です。見るところは3つ。処分があるか。処分の理由(重要事項の説明が不十分・誇大な広告・しつこい勧誘 など)。それと、いつの処分か。あなたが買った時期と重なるか。
ここに出てくる会社は、行政が「法律に反した」と判断した会社です。伝聞ではなく、公的な記録。
2. 免許番号の( )の数字を見る
「東京都知事(3)第◯号」の(3)は、免許の更新回数です。5年ごとに更新なので、(1)は営業5年未満、(3)は10年以上15年未満。
数字が小さいこと自体は悪くありません。ただ、「創業30年」と言いながら(1)なら、会社を作り直しています。処分歴や評判を切るために別会社にする例があるからです。社名と免許番号の「年数」が合っているか、だけ見てください。
3. 登記簿で、部屋が何回転がされたか見る
法務局で、あなたの部屋の「登記事項証明書」を取ります(オンラインで数百円)。「甲区」に所有者の移り変わりが書いてある。見るのは、あなたの前の所有者が誰で、いつ買って、いつあなたに売ったか。
甲区の読み方
前の所有者が個人で、何年も持っていた → 普通の中古。
前の所有者が不動産会社で、数か月〜1年であなたに売っている → 業者が安く仕入れて高く売った可能性。仕入れ値と、あなたの買値の差が、その会社の取り分です。
短い期間に会社から会社へ2回以上動いている → いわゆる「三為」の形。間に入った会社の数だけ、値段が上がっています。
登記簿は嘘をつきません。営業マンの「相場より安いです」を、登記簿が否定することがあります。私はそれを、何度も見ました。
4. 契約書の「家賃改定」と「解約」の条を読む
サブリース(家賃保証)付きで買った人は、契約書のこの2か所を読んでください。
家賃改定。「2年ごとに見直す」「経済情勢により変更できる」と書いてあれば、保証家賃は下がります。「30年保証」は「30年の間、下がりながら保証する」の意味です。
解約。貸主(あなた)から解約できる条項があるか。無ければ、原則あなたからは終わらせられません(借地借家法の話は「サブリースは解約できない」の記事に書きました)。
この2つを契約前に説明されたか、思い出してください。2020年12月以降は、説明が法律で義務になっています。それ以前の契約なら、説明が無いのが普通でした。
5. 提携ローンの金利を、いまの相場と比べる
「提携ローンで審査がすぐ通ります」と言われて組んだ人は、金利を見てください。
投資用ローンの金利は銀行・時期・属性で違いますが、相談で見る範囲では、提携ローンの金利が一般の投資用ローンより1%前後高い例があります。残債2,000万円・残り25年で、金利1%の差は返済で月約1万円、25年で約300万円です(トップのシミュレーターで計算できます)。
金利が高い理由は、審査が甘い(=物件の評価より多く貸す)ことの裏返し。「すぐ通った」は、あなたの信用が高かったのではなく、銀行の評価より高い値段で売るために必要な仕組みだった可能性があります。
5つ確かめたら、何が分かるか
| 確かめること | 分かること |
|---|---|
| 1. 処分検索 | 行政が法律違反と判断した会社か |
| 2. 免許の更新回数 | 会社を作り直していないか |
| 3. 登記簿 | 仕入れ値との差(業者の取り分) |
| 4. 契約書の2条 | 保証が下がる仕組み・解約できるか |
| 5. 提携ローンの金利 | 銀行の評価より高く買わされていないか |
5つとも当てはまる会社から買った人を、私は「買わされた人」と呼んでいます。怒っても値段は戻りません。でも、この5つは売るときの材料になる。登記簿の仕入れ値、保証家賃の実態、ローンの金利。全部、買い手が見る数字です。先に自分で見ておけば、売るときに驚かなくて済みます。
今日やること
4つ揃えたら、あなたの部屋の「本当の数字」が並びます。そこから「売るべきか」を見るのが順番です。トップの金利上昇シミュレーターに、4番の金利を入れてください。登記簿の読み方で止まったら、下のどれかで。甲区の写真があれば、私が一緒に読みます。
数字を見てから、決めてください。
売れ、とも持て、とも私は言えます。仲介業者ではないからです。出口は3つ用意してあります。
*本記事は公的な検索システムと登記簿の見方の一般的な説明です。特定の会社を指すものではありません。個別の物件の価格は示していません。売却の査定・媒介は免許を持つ不動産会社が行います。*